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日本列島の「自然と文化を分離しない」文明

中沢新一先生です。

「日本列島で形成されてきた文明は、自然から分離されるのではなく、むしろ自然につながっていなければならない。自然を生み出す原理が、文化を形成する原理ともなる。自然の力は人間の世界から遮断されるのではなく、人間の世界にたえず流れ込んでいる。日本人が理想としてきた文明の形は、自然を制圧するのではなく、人間と自然の触れ合う境界面に、ハイブリットな文化装置を設置することで、お互いの調停点を探ろうとするものだった。

明治政府は、このような日本的な原理から生み出されてきたさまざまな文化を、頑迷で遅れた、前近代的な遺物として、葬り去りたかったのである。そしてその代表が、日本橋にとぐろを巻いて巣食っている、魚河岸という存在であった。」

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  • Author:tsukiji-okami